先日12月17日、民族日報事件によって死刑に処せられたチョ・ヨンス氏の追悼に行ってきました。民族日報事件を簡単に説明しますと、この事件は韓国の5・16軍事クーデター直後の革新勢力に対する一斉検挙のなかで、民族日報社の幹部が軍事政権の「革命裁判部」により重刑に処せられた事件です。民族日報は1961年1月に創設され、進歩的な論調で人気を博していましたが、軍事政権によって「特殊犯罪処罰に関する特別法」を適用され、幹部三人が死刑判決を受け、そのうちチョ・ヨンス一人に死刑が執行されました。
この事件がなぜ在日に関係あるかと私が考えたかといえば、チョ・ヨンスは日本に長期間滞在しており、その際に私の知り合いと生活をともにしていたということがあります。そこで現在、日本の韓学同出身の人々が中心となり「民族日報連帯フォーラム」という組織が活動しております。私もそこに参加しているのですが、在日朝鮮人が韓国史の真相究明と民主化にどのように関わっているのか、それを具体的な活動を通して見ることができます。最近、在日朝鮮人史と朝鮮半島の歴史とのかかわりを掘り出す作業が以前よりも盛んになっていると思われますが、それもその一環として見ることができます。そして在日による主体的な現在進行形の活動としても非常に興味深いことだと思います。
現在、私自身、この事件と在日のかかわりについて整理ができていないため詳しいことはお伝えできませんが、このような歴史的な局面があり、それを知ることができた体験として重要だと考え、報告させていただきました。
民族日報事件について初めて知りました。在日朝鮮人史と韓国史の研究、大変興味深いです。引き続き、記事を楽しみにしています。